光の人生ノート ~ My Scrap Book~

毎日を心豊かに暮らしたい。大好きなもので人生をスクラップするように。

髙田郁さんのおすすめの本は?全作品を読んだのでまとめてみた

大好きな作家さん、髙田郁さんの本をまとめてみました

もともとは漫画の原作者だった髙田郁(たかだかおる)さんが、初めての小説を出されたのは2008年。

私が髙田郁さんの小説を読むきっかけになったのは、もう10年も前になります。
なにかで、オススメの本として紹介されていたのが髙田郁さんの『銀二貫』でした。

感動して、それから髙田郁さんの本をぜんぶ読んでいます。

実は、トークショーにも出席したことがあり、髙田郁さんのお話を目の前で聴いたことがあります。
小説の雰囲気とはまったく違って、明るい関西のobachan(私もだけど、ごめんなさい。)って感じでした。(^^)

着物を着ているイメージだけど、洋服でしたし。
それで、また好きになりました。

ブログでも何度か、読んだ感想と合わせてご紹介しています。

髙田郁さんの本をまとめてみました!
時代小説で、女性が主人公の話が多いです。

読みやすくて、読み終えたときには、感動したり、あたたかい気持ちになれる本ばかりです。

髙田郁さんは人気の時代小説家

髙田郁さんのおすすめの本は?全作品を読んだのでまとめてみた

先ほども紹介しましたが、髙田郁さんは最初は漫画の原作を書かれていました。
その時のペンネームは川富士立夏(かわふじりっか)さんと言います。

40代なかばに、時代小説家へと転身されました。

紹介する本は、長編が4冊、シリーズ物の長編が2作品、短編集2冊、エッセイ1冊です!

読みやすい長編の時代小説

まず、1冊で完結する長編小説から紹介します。

髙田郁さんの本をはじめて読むなら、『銀二貫』がオススメです。

『銀二貫』

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)

私が、髙田郁さんの本で初めて読んで感動した小説が『銀二貫』です

内容大阪天満の寒天問屋の和助は、父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。
松吉と名をあらためた少年が、商人の厳しいしつけと生活に耐えていく姿を描く。
周りの情深い人々に支えられ、新たな寒天作りを志すが、大火が町を襲う。
行方知れずとなった大事な人とは再会できるのか。
また、寒天作りはうまくいくのか。

「銀貨」が使われていた時代の話で、銀二貫は当時で言えば大金です。

長い年月をかかってやっと貯めた銀二貫で松吉を救った和助が、最後のページでもらすことばに、私は涙しました。

人情深いとは本当に、この物語の中の人々のことを言うのでしょう。

苦労を重ねた人たちそれぞれが。恩を忘れずに自分の進む道を模索します。
それが、最後の最後にこのゆえない幸せをもたらしてくれます。

NHKでテレビドラマとして放送もされました。

『あい 永遠に在り』

あい―永遠に在り (時代小説文庫)

内容医師の関寛斎はこれまでの地位や功績を捨て、齢73歳にして北海道開拓を志した。
幾多の困難に遭いながらも支え続けた妻、あい。
幕末から明治へと激動の時代を生き、波乱の生涯を送った夫婦の愛のかたちとは。

妻、あいの視点から描く、歴史上に実在した医師、関寛斎の物語。
医師である夫を支え続ける、実際にいた女性の話、実話をもとに描かれた小説です。

夫婦で試練を乗り越えていく話は、髙田郁さんの本の中では珍しいです。

四章までの各章に“アイ”という漢字が付けられています。 
逢、藍、哀、愛。
どれも美しく、なんてステキな言葉でしょう。

そして、“愛する”こととは、本当にお互いを思いやり、悲しみも喜びも共に分かち合えることだと、あらためてしみじみ思いました。

『出世花』

f:id:mitsu5858:20200130114308j:image

2008年のデビュー作『出世花』

内容内容ある事情で父親と旅に出ることになった幼い女の子、お艶。ふたりは、江戸近郊の青泉寺で行き倒れ、父は命を落としてしまう。
一命をとりとめたお艶は、青泉寺の住職から「縁」という名をもらい、新たな人生を歩むことになる。 青泉寺は死者の弔いを専門にする「墓寺」であった。
死者を弔う人びとの姿に心打たれたお縁は、自らも湯灌場を手伝うようになる。
悲境な運命を背負いながらも、真っすぐに自らの道を進む「縁」の成長を描いた物語。

『出世花』は湯灌(ゆかん)の仕事をする女性の話です。
湯灌とは、お葬式の前に亡くなった方の体を入浴させて、洗浄することです。

「亡くなった人の無念に寄り添い、遺族の悲しみに寄り添いたい」主人公の気持ちが、心にしみます。
ちょっと、しんみりと寂しそうな話ですが、静かに心打たれる内容となっています。

『蓮花の契り』

『出世花』の続編が『蓮花の契り』です。
『出世花』を読まれたら、『蓮花の契り』も必ず読みたくなるでしょう。

人気シリーズ長編時代小説

シリーズ小説です。

『みをつくし料理帖』

みをつくし料理帖全巻セット(12冊セット) (時代小説文庫)

『みをつくし料理帖』は全10巻と、その後に発売された特別巻があります。

髙田郁さんの本で、1番有名で人気かもしれません。
テレビドラマでも、放送されました。
※昭和に話題となった『澪つくし』とは別のお話です。

内容主人公の澪は、江戸の料理屋「つる家」を任され、調理場で腕を振るう女料理人。
故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、日々試行錯誤をを重ねる澪。
人気の料理も出てつる家も繁盛していくなか、いろいろな妨害も受けることになる。

火事で両親を失った少女が料理屋で働きながら、強く成長していく姿を描いています。

同じように両親と生き別れてしまった幼なじみを、意外な場所で見つけて助け出そうとして、何年もの月日が流れます。
恋の悩みも出てきます。

おいしそうなお料理も出てきて、作り方も紹介されたりしているので、料理好きな方にも楽しめます。
オリジナルのこだわったお料理は、実際に髙田郁さんが一つひとつ作ってみられたそうです。

そんなお料理を紹介している、『みをつくし献立帖』も発売されています。

『みをつくし料理帖』は、長編シリーズのおすすめ本でも紹介しています。

>長編小説のおすすめは【シリーズ本】時代小説からファンタジーまで

www.mitsu-note.com

『あきない世傳 金と銀』

あきない世傳

そして、現時点で新しいお話が『あきない世傳 金と銀』シリーズです。

内容学者の子として生まれた幸。
まだ九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。
慣れない商家で女衆として働くのち、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。
呉服商で幸はどんな人生を送るのか。

『あきない世傳 金と銀』は、呉服商を営む女性が主人公の話です。

はじまりは、主人公はまだ小さい少女です。
苦労を乗り越えてたくましくも成長していく姿が、生き生きと描かれています。

2022年8月に最終巻の13巻が発売になりました。

このブログでは、その1つ前の12巻目の感想を紹介しています。

>『あきない世傳金と銀(十二) 出帆篇』読んだ感想

短編集とエッセイ

短編集とエッセイがあります。

短編集『ふるさと銀河線 軌道春秋』

ふるさと銀河線 軌道春秋 (双葉文庫)

女性コミックで連載された短編連作、『軌道春秋』の原作が入っている短編集です。

髙田郁さんの、思い入れの深い作品のようです。

生きにくい時代です。辛いこと悲しいことが多く、幸福は遠すぎて、明日に希望を見出すことも難しいかも知れない。それでも、遠い遠い先にある幸福を信じていたいーそんな想いを、本編の登場人物たちに託しました。
あとがきより

1話ずつ、じっくり読まれるのもいいですね。
全部で9つのお話が入っています。

『ふるさと銀河線』は、2022年7月に、大阪の書店員らが、ほんまに読んで欲しい1冊を選ぶ「第10回大阪ほんま本大賞」に選ばれました。

『駅の名は夜明 軌道春秋Ⅱ』

駅の名は夜明  軌道春秋Ⅱ (双葉文庫 た 39-02)

『ふるさと銀河線』に次ぐ短編集。
ぜんぶで9つのお話は、鉄道を舞台に、困難や悲しみに直面する人たちの再生を描いています。

どのお話も、髙田郁さんワールドを感じられる内容で、ひとつずつ読むごとに、じんわりと心が温かくなります。
駅や鉄道のシーンが印象的でした。

『晴れときどき涙雨 髙田郁のできるまで』

晴れときどき涙雨 髙田 郁のできるまで (幻冬舎文庫)

髙田郁さんのファンなら、読みたくなるエッセイ。

『銀二貫』、「みをつくし料理帖」シリーズなどで大人気の時代小説作家・高田郁。その優しさと温もりに満ち溢れた作品の源流は、ここにあった!!法曹界を志し、挫折を味わったこと。交通事故に遭い、後遺症に苦しんだ日々のこと。阪神・淡路大震災の経験―。艱難辛苦を乗り越え手にした希望とは?文庫版あとがきを加えた、貴重な初エッセイ集。

引用:内容紹介より

小説が生まれてくる背景や人柄を知ることができる貴重な1冊です。

まとめ

f:id:mitsu5858:20200131113636j:image

髙田郁さんの本を紹介しました。

これからはじめて読むなら『銀二貫』がオススメです。
お話が1巻で完結しています。

『銀二貫』以外の長編は、女性が主人公です。
少女から大人の女性へと成長した姿が描かれた作品が多いです。

時代小説ですが、読みやすいですよ。
私は女性なので、より共感しながら読んでいるところもあるかも知れませんが、男性のファンも多いです。 

そして、どの本も1冊1冊にぬくもりが感じられます。

これからも、髙田郁さんの本は読み続けます。^^