70代から絵を描きはじめて画家になったステキなおばあさん、モーゼス。
100歳まで描き続けたモーゼスの展覧会『グランマ・モーゼス展』を観に行ってきました。
どこかで見たことがあるような絵はどれも明るくて、見る人を幸せに元気にさせてくれます。
私は、モーゼスについて詳しくは知らなかったのですが、展覧会開催につきその経歴を知って、とても興味を持ちました。
1940年にニューヨークで初めての個展を開いたのは、モーゼスが80歳のとき。
いちやく人気になり、多くの人々に勇気と感動を与えました。
日本では2005年以来のグランマ・モーゼスの展覧会。
人生100年時代の今こそ観てほしい展覧会と言われています。
さらに今のこの厳しい状況の中だからこそ、観てほしい展覧会ともいえると思います。
前向きに生き、ステキな人生を歩んだモーゼスの作品をたくさんの人に観てほしいです。
感想と合わせてグランマ・モーゼスについて紹介します。
素敵な100年人生『グランマ・モーゼス展』
あべのハルカス美術館で開催中の『グランマ・モーゼス展』
4月17日に開催されたのに、すぐに休館となり、6月になりやっと再開されました。
ただ6月20までは、平日のみの営業となっています。
観に行きたい人は、HPを確認してから行ってね。
大阪のあとは名古屋、静岡、東京、広島と巡回予定です。
【公式】グランマ・モーゼス展 ― 素敵な100年人生
グランマ・モーゼスとは
グランマ・モーゼスの名前はアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス。
- 1860年、アメリカ北東部、ニューヨーク州のグリニッジに生まれる
- 家計を支えるため、12歳で奉公に出る
- 1887年、トーマス・サーモン・モーゼスと結婚、ヴァージニア州に移り農業を営む
- 人生の大半を農家の主婦として家庭をきり盛りしてきた
- 娘に頼まれてはじめた刺繍絵が趣味となる
- リウマチで刺繍ができなくなり、70代で絵を描き始める
- 3年後、コレクターの目にとまり、80歳で初めての個展を開催
- 101歳で亡くなるまで約1600点の作品を残した
モーゼスが描いた絵は、日常生活から見えた景色に労働の様子、季節の行事など身近なテーマをとりあげたもの。
でも、ひとつひとつていねいに描かれたモチーフには、絵筆を持つ彼女の喜びが伝わってくるようです。
モーゼスの作品は、当時の大恐慌や第二次世界大戦で疲弊していたアメリカの人々の大きな励ましとなり、人気は世界へと広がったそうです。
『グランマ・モーゼス展』の開催内容
開催 | 開催日時 | 開催場所 |
大阪会場 | 2021年4月17日(土) ~6月27日(日) |
あべのハルカス美術館 |
名古屋会場 | 2021年7月10日(土) ~9月5日(日) |
名古屋市美術館 |
静岡会場 | 2021年9月14日(火) ~11月7日(日) |
静岡市美術館 |
東京会場 | 2021年11月20日(土) ~2022年2月27日(日) |
世田谷美術館 |
広島会場 | 2022年春 決まり次第HPにて発表 |
東広島市立美術館 |
入場料 | 一般1,500円 前売り1,300円 大高生1,100円 前売り900円 中小生500円 前売り300円 |
音声ガイド | 600円 吉岡秀隆さん |
公式サポーター | 結城アンナさん |
展示内容 | 愛用品や関連資料まで、約130点 |
HP | https://www.grandma-moses.jp/ |
開催日時は状況により変更となる場合がありますので、行かれる予定の方はHPにてご確認ください。
交通など、密にならないように気をつけて行ってね。
『グランマ・モーゼス展』を観た感想
『グランマ・モーゼス展』を観てきた感想をお伝えします。
音声ガイドを聴きながら展覧会を楽しんだ
私はいつも美術鑑賞をするときは、音声ガイドを借ります。
作品の近くには、ボードで画家や作品の紹介ありますが、聴く方が印象に残ります。
今回の音声ガイドは俳優の吉岡秀隆さん。
あたたかみがある声はモーゼスの作品と合っていたように思います。
また、公式サポーターの結城アンナさんは2回も登場してくれて、モーゼスおばあちゃんの魅力をたっぷり伝えてくれました。
印象に残った作品
《窓越しに見たフージック谷》
私がとくに印象に残った作品は3点でした。
- 『窓越しに見たフージック谷』
- 『美しき世界」
- 『虹』
《美しき世界》
年を気にせず前向きに生きた人生
1枚1枚を大事に描き、その完成した作品が多くの人に手に渡りました。
そのことについて、会場内で紹介されていた映像では「ぜんぜん惜しいとも思わない。」と言っていたモーゼスが、印象に残っています。
そして、同じ絵を欲しいという人がいても、まったく同じ絵を描くのではなく、ちょっとアレンジを変えて描いたそうです。
「習うのは絵の具の混ぜ方だけ。あとは「自分流に描いて大丈夫。それが自分らしい作品に仕上がるコツ。」
映像ではそんな風にも話していました。
細かいところまでていねいに描かれた風景、明るい色使い、観ていて元気がもらえる作品ばかりでした。
1番はじめの趣味となった刺繍絵も展示されていますが、とてもステキなんです。
刺繍糸や毛糸などを刺して作られた作品は、とてもあたたかみがあって、色選びや構図にもセンスのよさがうかがえます。
それがリウマチで刺繍ができなくなって絵を描き始めたのが70代。
その行動力にも尊敬します。
主婦の仕事や動物たちの世話もしながら、少しの時間を見つけて積極的に絵を描き続けたのでしょうね。
モーゼスおばあさんの活躍は、きっとたくさんの人々に勇気を与えたんだろうと思います。
展覧会の最後は100歳で絶筆となった絵が飾られていましたが、体調を崩しながらも最後まで描き切ったそうです。
『虹』とタイトルが付いたその作品には、虹が描かれていました。
しっかりしたタッチで、とても100歳で描いたとは思えない素晴らしい絵でした。
最後まで、明るい未来を想像して描き続けた、グランマ・モーゼスの想いが伝わってくるようでした。
人生は自分で作りあげるもの。
これまでも、これからも。
ーグランマ・モーゼス
さいごに
日本では2005年以来のグランマ・モーゼスの展覧会です。
モーゼスおばあさんとして親しまれたアーティストが描く美しい世界、たくさんの人に届けばいいなと思い、紹介しました。
「年を気にして生きたことがない。」そう言って、いつも前向きに生きてきた姿勢を見習いたいと思います。
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