光の人生ノート ~ My Scrap Book~

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『鹿の王 水底の橋』はファンタジーで医療サスペンス!読んだ感想

上橋菜穂子さんの『鹿の王 水底の橋』を紹介します。

上橋菜穂子さん、大好きな作家さんの1人です。

『鹿の王 水底の橋』は『鹿の王』の続編となっていますが、この『水底の橋』から読んでも楽しめる作品です。

『鹿の王』に出てきたヴァンやユナは出てきませんし、主人公はホッサルです。

私は『鹿の王』を読んだのがだいぶん前なので、内容がうろ覚えでした。
それでも、この『水底の橋』はハマった1冊でした。
『水底の橋』だけで、じゅうぶんに物語は成り立っています。

ファンタジーが好きな人はもちろんのこと、医療に関係する人や、冒険が好きな人、または子育て中のパパやママにもオススメしたい1冊です。
大事な命について、深く考えさせられる内容だからです。

『鹿の王 水底の橋』の内容と読んだ感想をお伝えします。

『鹿の王 水底の橋』はファンタジーで医療サスペンス

『鹿の王 水底の橋』の感想【おすすめ本】ファンタジーで医療サスペンス

2019年3月に角川書店より発行

2015年の本屋大賞受賞作である『鹿の王』の続編で、その先を描いた命の物語となっています。

が、 『鹿の王』の登場人物だったヴァンやユナは出て来ず、今回の主人公はホッサルです。

だから、『鹿の王』を読んでいなくてもじゅうぶんに楽しめます。
また、『水底の橋』が面白かったら、あとで『鹿の王』を読むのもいいかもしれません。

『水底の橋』の内容

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黒狼熱大流行の危機が去り、東乎瑠帝国では、次期皇帝争いが勃発。
様々な思惑が密かに蠢きはじめているとは知らずオタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて、恋人ミラルとともに清心教医術の発祥の地・安房那領へと向かう。
ホッサルはそこで、清心教医術に秘められた驚くべき歴史を知るが、思いがけぬ成り行きで、次期皇帝争いに巻き込まれていき!?ふたつの医術の対立を軸に、人の命と医療の在り方を描いた傑作エンタテインメント!
引用:Amazon内容紹介より

若き天才医師のホッサルは、同じく医術師である恋人のミラルと、安房那領に出向くことになります。
そこは清心教医術の発祥の地。
ホッサルたちは隠された歴史と秘密を知ることになり、皇帝争いにまで巻き込まれてしまいます。

そして、出てきたふたつの医術。
人の命と医療の在り方を問う物語です。

『水底の橋』を読んだ感想

私は『鹿の王』も読んでいましたが、数年たっていたので、人物や話はうろ覚えでした。
でも、この『水底の橋』を読みはじめて少しずつ思い出しました。

私はこの『水底の橋』の方が面白かったです。

『鹿の王』は上・下巻からなる超大作でしたが、こちら『水底の橋』は1巻。
でも、この1冊にあらゆる読みどころがギュッと濃縮されています。
1ページ1ページ、奥が深いんです。

医療サスペンスの要素を含んだファンタジーという感じで、陰謀の黒幕は誰なのか、その本当の狙いは何なのか、という謎も解いていきます。

また、ホッサルとミラルの恋の行方は?と切ない恋模様も描かれていて、いろいろな視点で楽しめます。

でも、何よりも興味深いのは、医療に対する様々な人たちの思いです。

人を助けたいという気持ちは同じなのに、土地が違うと思うように治療ができない、ホッサルの歯がゆさ、悔しさが伝わってきます。

治せる患者を諦めない、
言い訳をつくって、見つけられるかもしれない道を、見つけずに立ち止まらない

医術師として真摯に立ち向かう、ホッサルやミラルたちの姿に心打たれます。

『水底の橋』の主人公のホッサルやミラル達は医術師として、当たり前といえば当たり前のことをしているだけです。
でも、人は長く生きている間に、その当たり前のことができないことがありますよね。

したくてもできない状況であったり、何かに邪魔されたり、自分の気持ちの問題だったり。

でも、そこで勇気を出して、思い通りにやることをする、やって当たり前のことをどれだけできるかで、自信がついていくようにも思います。
そこから、道が開けることもあるのではないでしょうか。

『水底の橋』を読んで、私はそう思いました。
簡単ではないですが、いろいろなところで勇気を出せるといいですね。

『鹿の王 水底の橋』をオススメしたい人

『鹿の王 水底の橋』を特にオススメしたい人は

  • ファンタジーが好きな人
  • 医療に携わっている人
  • 医療の道を目指している人
  • 冒険が好きな人
  • 子育て中のご両親

です。

子育て中のご両親におすすめしたいのは、大切な命を育てているお父さんやお母さんにも読んで欲しいと思うからです。
また、子育てで忙しい中でもわずかな自分の時間で読書を楽しんで欲しい、そのときにいい本を選んで欲しいなと思うのです。

すでに、読書が好きな方なら、もう本は持っているでしょうが、何か読みたい本を探しているなら、『水底の橋』もおすすめの1冊です。

最後に

『鹿の王 水底の橋』はオススメの1冊です。

あとがきでは著者の上橋菜穂子さんが、この『水底の橋』を書くことになったきっかけをお話されていますが、その上橋さんの書く情熱がこの本からも伝わってくるようでした。

上橋さんの物語は、読み始めると止まらないけど、いつも読み終えたくない気持ちにもなりますね。

児童文学としても人気の上橋菜穂子さんの本ですが、私は大好きでエッセイ以外はほとんど読んでいます。

私が,これまでたくさん本を読んできた中で、1番好きな本は上橋菜穂子さんの『獣の奏者』です。
>『獣の奏者』は感動のファンタジー小説!子どもも大人も読んで欲しい本 

こちらは超大作ですが、読みはじめると止まりませんよ。^^

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