はじめて高野山を訪れる方に、オススメの観光ルートを紹介します。
和歌山県の高野山は、私も夫も大好きな場所です。
私たちが初めて高野山を訪れたのは2013年でした。
大阪から電車で行きました。
でも、高野山と言ってもその名前の山ではありません。
その場所そのものが世界遺産となっている、弘法大師さまが開いた真言密教の聖地です。
高野山に一度行くと、その壮大さや祈りの尊さなどを感じて、何度も行きたくなります。
はじめて高野山を訪れたら、まずは定番のコースでまわってみましょう。
高野山の定番ルートは大門→壇上伽藍→金剛峯寺→奥之院です。
高野山の見どころにオススメ観光ルートを紹介します。
高野山へ電車で行くなら世界遺産きっぷがお得
私は大阪から南海電車で極楽橋駅まで行き、そこから高野山まではケーブルカーでした。
季節に合わせてお得な切符が販売されていることがあるので、高野山へ行かれる予定の方はチェックしてみましょう。
私は南海電車の企画きっぷ「高野山・世界遺産きっぷ」で行きました。
高野山・世界遺産きっぷの内容
高野山・世界遺産きっぷの内容です。
- 電車割引往復乗車券 /南海電鉄:発売駅⇔高野山駅
- 高野山内バス2日フリー乗車券:南海りんかんバス(ただし、立里線、高野・龍神線、高野・丹生都比売線は除く)
- 特典:拝観料2割引サービス券:金剛峯寺、金堂、根本大塔、霊宝館
- 特典:お土産1割引サービス券:珠数屋四郎兵衛、中本名玉堂、高野茶屋 和久
私がオススメする高野山で買いたいお土産はこちら。
>高野山で買いたいおすすめのお土産や縁起物は?仏様グッズは霊宝館で
世界遺産きっぷには特典がたくさん付いていますし、バスにも何度も乗れるのでお得です。
料金は、新今宮駅からで3,400円でした。(2015年の情報です)
新今宮駅から特急に乗り極楽橋まで約1時間20分。
後半、高野山に向かって山をぐんぐん登っていく景色が窓から見えたときは、興奮しました。
自分が今から凄い世界へ行くような気分になりました。
極楽橋駅から高野山まではケーブルカーで10分。
このケーブルカーでの臨場感にも圧倒されます。
高野山に着くまでの道のりから、すでに神秘の世界なんだよ。
その後、車で行ったこともあります。
>高野山の嶽弁財天はどこ?平日でも21日は【お大師様の日】駐車場は満車
高野山とは弘法大師が開いた密教の聖地
実は高野山という名前の山はありません。
1,000mの山々に囲まれた標高800mの場所にある平坦地を高野山と呼ばれています。
蓮の花の中央に鎮座しているような、まさしく仏教において理想的なロケーションであり、下界を見ることができません。(もちろん下界からも高野山が見えない!)
世と隔絶された天空の宗教都市となっているのです。
高野山は弘法大師・空海が開いた日本を代表する真言密教の聖地です。
117の寺院があり、これらを総称して金剛峯寺と言います。
事前に、ひとつでもガイドブックのような本を読んでおくといいよ。
私のオススメの本はこちらで紹介しています。
>高野山歩きにおすすめの本にガイドブックを3冊紹介!御朱印巡りにも
たくさんのお寺があるけど、どこから見たらいいの?
どうやってまわるのがオススメ?
ではいよいよ、高野山のおすすめルートを紹介していきます。
初めての高野山にオススメの観光ルート
高野山からはバス(車)でまわります。
- 大門からスタート
- 壇上伽藍を参拝
- 総本山金剛峯寺を参拝
- 奥之院を参拝(聖地)
この順番にまわってみましょう。
時間があれば、3番の金剛峰寺を訪れる前後で、女人堂や徳川家霊台、霊宝館などもまわってみて下さい。
私が、2度目に高野山を訪れたときのコースはこちら。
>【高野山日帰り】定番コースと合わせて5時間でまわった名所と御朱印にランチ
高野山の観光ルートのスタートは大門
高野山の入口にそびえ、一山の総門である大門。
総門を守る金剛力士像は東大寺南大門の仁王像に次ぐ我が国二番目の巨像と云われ、江戸中期に活躍した大仏師である運長と康意による大作です。
高野山の入り口で睨みを効かせています。
高野山に来れたことを感謝して、いざスタート!
大門から徒歩で、約15分で壇上伽藍に着くよ。
壇上伽藍を拝観しよう
弘法大師が高野山を開創された際、真っ先に着手した場所。
実際に土を踏みしめ、密教思想に基づく塔・堂の建立に心血を注がれました。
壇上伽藍は〈胎蔵曼荼羅〉の世界を表しているといわれています。
壇上伽藍をカンタンに説明すると、修業の場です。
金堂
高野山一山の総本堂で、年中行事の大半がここで勤修されます。
平清盛が自らの額を割った血で、中尊を描かせた「血曼荼羅」が掛けられています。
根本大塔
高さ約5mを誇る塔。
胎蔵大日如来を本尊とし、周りを金剛界四仏が取り囲みます。
16本の柱には堂本印象による十六大菩薩が描かれ、堂内そのものが曼荼羅世界になっています。
堂内の立体曼荼羅の世界は、きらびやかで神秘的だったよ!
六角経蔵
あらゆるお経千巻が収まる経蔵の基壇付近には把手がついていて、一周りすれば一切経を一通り読経した功徳が得られると言われています。
他にも、有名なエピソードがある三鈷の松も見逃さないようにしよう。
三鈷の松
金堂と御影堂の中間に瑞垣で囲まれた松の木。
縁起物と言われる三葉の松を探してみよう。
雲に乗って日本へ向けて飛んで行った三鈷杵は、高野山の松に引っかかっていたのです。
それを見つけたのは、後のお大師さまだったと言われています。
お大師さまは、この地こそ密教をひろめるにふさわしい土地であると決心されたそうです。
その松は三鈷杵と同じく三葉の松であり、「三鈷の松」としてまつられるようになりました。
参考にしたサイト:名所一覧 | 高野山真言宗 総本山金剛峯寺
今ではお参りする人が、縁起物として松の葉の落ち葉を持ち帰って、お守りとして大切にされています。
金剛峯寺を拝観しよう
金剛峯寺(こんごうぶじ)は、弘法大師が『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうぶろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』のお経より名付けられたと伝えられています。
現在は、高野山の弘法大師御廟を信仰の中心として結成された、高野山真言宗3600ケ寺と信徒1千万の総本山の名称とされています。
中に入って拝観できます。
奥之院の高野杉の輪切りや蟠龍庭などを見れる他、新別殿ではお茶とお菓子をいただきながら説法も聞きました。
一の橋から奥之院まで歩いてみよう
奥の院は弘法大師空海がご入廷する、信仰の中心地。
参道には、武将から庶民までが眠る墓碑と樹齢千年を超える杉が立ち並びます。
時間のある方は、一の橋から墓碑巡りをしながら奥の院まで歩くといいでしょう。
バス停の一の橋口や奥之院前から御廟までは徒歩で約30~40分です。
姿見の井戸
昔からこの姿見の井戸を覗き込んで自分の影が映らなければ、三年以内に亡くなってしまうという言い伝えがある。
さらに、この水で目を洗えばどんな眼病も治ったと言われたとか。
他にも汗かき地蔵、弥勒石(みろくいし)など、参道には歴史上の人物のお墓以外にも、注目するものがいろいろあります。
そして、御廟橋から先は、高野山でも一番の聖域です。
写真撮影もできません。
弘法大師御廟
御廟は大師信仰の中心聖地。
各宗派の祖師のなかでもただお一人入廷信仰を持つ弘法大師さまは、今でもここに参るあらゆる人を救い続けていると信じられています。
燈籠堂
堂内には消えずの火として祈親(きしん)上人が献じた祈親燈(きしんとう)、白河上皇が献じた白河燈、祈親上人のすすめで貧しいお照が大切な黒髪を切って献じた貧女の一燈(いっとう)、昭和の時代にある宮様と首相の手によって献じられた昭和燈が燃え続け、その他たくさんの方々の願いが込められた燈籠が奉納されています。
引用:高野山HPより
この燈籠堂脇にある地下に通じる入り口から中に入り進むと、最奥の拝場である大師御廟前に着きます。
その15mほど先に、今なお生きて修業を続けていると伝えられている弘法大師空海さんに参拝するのです。
弘法大師空海さんの姿をうっすらと感じることができて、本当に心が洗われるありがたい空間でした。
祈らずにはいられない聖域です。
まだ、高野山へ行かれたことがない方で、少しでも興味を持たれたら、ぜひ行って下さい。
そして、奥之院の御廟で弘法大師空海さんを感じてみて下さい。
追記:2020年の秋に訪れたときは、コロナ感染予防のため、奥の院の御廟は拝観が中止となっていました。
>【高野山】御廟は拝観中止!でも生身供を拝めた紅葉始まりの奥の院
最後に
高野山の定番の観光ルートを紹介しました。
s最後に、私が持っている本『高野山』の本より、参拝の心得を紹介したいと思います。
- 信仰の場所なので、写真撮影は控えめに。(スミマセン、たくさん撮ってしまいました・・・。)
- 参拝は譲り合いの精神で、ご焼香はすみやかに、読経やお祈りは端によって。
- 聖域の生き物も大切に 「人は共に生かされている」弘法大師の教え
高野山に行かれる方は、まずは、定番ルートを予定に入れてみましょう。
まだ時間があれば、他に行きたいところにも寄られるといいでしょう。