光の人生ノート ~ My Scrap Book~

毎日を心豊かに暮らしたい。大好きなもので人生をスクラップするように。

北森鴻のおすすめ【香菜里屋シリーズは上質なミステリー】グラスを片手に読みたい

北森鴻さんの香菜里屋シリーズを紹介します。

上質なミステリーを読みたいなら、オススメのシリーズ本です。

ていねいに描かれた、切なくて深いひとつひとつのミステリーに、マスターの工藤が出すビールとお料理が魅力的。

読む方もグラスを片手に読みたくなります。

ぜんぶで4冊となる連作短編集。

一気に読んでもいいし、一編ずつ少しずつ読むのもいいですね。

北森鴻さんの香菜里屋シリーズは、秋の夜長にもピッタリです。

上質なミステリーのおすすめ!香菜里屋シリーズ

北森鴻のおすすめ【香菜里屋シリーズは上質なミステリー】グラスを片手に読みたい

北森鴻(きたもりこう)さんのミステリーには、いくつかシリーズ物がありますが、私が好きなのは香菜里屋(かなりや)シリーズです。

三軒茶屋の路地裏にあるビアバー『香菜里屋』のマスターを主人公にした連作短編集。
ぜんぶで4作品です。

『花の下にて春死なむ』

年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞作。
引用:Amazon内容紹介より

ここからシリーズははじまります。

バーのマスター工藤が様々な謎を解き明かすミステリーですが、読んでいる方もバーでグラスを片手に、推理を聞いているかのような雰囲気です。

そして、ひとつひとつの短編が、実はつながっているということに気づきます。

上質なストーリーともう一つのお楽しみは、工藤の作る料理。

一度読まれたら、この香菜里屋というビアバーに通いたくなることでしょう。

お気に召した方は、どうぞ通ってみて下さい。(^^)

『桜宵』

一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは……。客から持ちかけられた謎の数々を解き明かす連作短編集の第2弾。(講談社文庫)
引用:Amazon内容紹介より

『螢坂』

ほろ苦くて美味しい、だからこそせつないミステリー! ビア・バー「香菜里屋(かなりや)」シリーズ第3弾。「この街で、オレを待ってくれる人はもう誰もいない」戦場カメラマンを目指すため、恋人・奈津実と別れた螢坂。16年ぶりに戻ってきた有坂祐二は、その近くのビアバー「香菜里屋」に立ち寄ったことで、奈津実の秘められた思いを知ることになる。マスター・工藤が、客にまつわる謎を解き明かす第3弾。(講談社文庫)
引用:Amazon内容紹介より

『香菜里屋を知っていますか』

香菜里屋シリーズ完結編。当店の裏メニュー。それはお客様が持ち込む謎と、その解決です。ビアバー香菜里屋は、客から持ちこまれる謎がマスター・工藤によって解き明かされる不思議な店――。常連客は、工藤による趣のある料理とともにこの店を愛していた。だが、その香菜里屋が突然たたまれてしまう。そして若かりし頃の工藤の秘密が明らかになる。シリーズ完結編。(講談社文庫)
引用:Amazon内容紹介より

北森鴻さんについて

北森鴻さんの香菜里屋シリーズ。

この続きのお話を期待されていた読者さんも多かったようですが、残念ながら48才の若さで、2010年に亡くなられました。

読者の方からは、「もっと北森鴻さんの作品を読みたかった。」と訃報を悼む声が多く寄せられました。

とても残念ですが、出版されている本はこれからも多くの方に読み続けられることでしょう。

香菜里屋シリーズの魅力

この香菜里屋シリーズの魅力は、ていねいに描かれた切なくて深いひとつひとつのお話。

それは、ミステリーでありながらも人生論を語っているかのよう。

探偵さながらの謎を解くマスター工藤のどこか影のある雰囲気も味がある。

そして、出されるこだわりのビールとお料理のおいしそうなこと。

他の登場人物である常連客たちにも親しみがわいてきます。

おわりに

北森鴻さんの「香菜里屋シリーズ」を紹介しました。

極上のミステリーにお酒にお料理。

秋の夜更けにぴったりではないですか?

毎夜に一話ずつ読み進めるも良し、休日前に秋夜を楽しみつつ一気読みするも良し。 

お好きな読み方で、是非とも北森鴻さんの香菜里屋シリーズを読んでみて下さい。
グラス片手に読まれる方は、呑み過ぎにご注意を。( ̄ー ̄)

他のシリーズ小説のオススメはこちら
>長編小説のおすすめは【シリーズ本】時代小説からファンタジーまで