ギュスターヴ・モロー展を観に行ってきました。
実は、私はモローという画家を知りませんでした。
今回の展覧会を開催される時に、知ったくらいです。
このモロー展に興味を持った理由は、原田マハさんの『サロメ』という小説を読んでいたからです。
『サロメ』に挿絵に描かれているのはモローではありませんが、ギュスターブ・モロー展のテーマが「サロメと宿命の女たち」となっていました。
だから、観に行きたかったのです。
ギュスターヴ・モロー展の紹介と、鑑賞した感想をお伝えします。
ギュスターヴ・モロー展「サロメと宿命の女たち」観た感想
ただ今『ギュスターヴ・モロー展』はあべのハルカス美術館にて開催中です。
終了しました。
パリのギュスターヴ・モロー美術館から油彩、水彩、素描など約100作品!
概要
19世紀末フランスに花開いた象徴主義の巨匠、ギュスターヴ・モロー(1826-1898)は、神話や聖書をテーマにした魅惑的な女性像で知られます。なかでも、新約聖書などに伝わる「サロメ」を描いた作品は、世紀末ファム・ファタル(宿命の女性)のイメージ形成に影響を与えました。 本展ではパリのモロー美術館の全面協力のもと、身近な女性たちからファム・ファタルまで、モローの多様な女性像を紹介し、その創造の原点に迫ります。
引用:ギュスターヴ・モロー展 公式HPより
私はいつも、音声ガイドを借りて絵を鑑賞します。
今回のナレーションは石坂浩二さんでした。
音声ガイドで紹介された作品は20点。
説明を聞きながらだと、わかりやすくてじっくりと鑑賞できます。
今回のテーマは「サロメと宿命の女たち」
今回の展示では、女性を描いた作品が多かったですが、モローが実際の女性を描いた作品は、会場に入ってまず最初の方で見ることができます。
モローと2人の女性
それは2人の女性。
モローにとっては、一番大切な存在であったと言われる母親のポーリーヌ・モロー。
そして、結婚はしなかったけれど、30年近くも寄り添い、愛した女性のアレクサンドリーヌ・デュルー。
しかしその2人は、半年しかたたない間に続けて亡くなってしまうのです。
モローは、悲しみに暮れ、そしてその悲しみをキャンバスに描いた作品がありました。
《パルクと死の天使》という絵です。
画像:サルヴァスタイル美術館HPより
この絵の前に立つと、深い深い悲しみが伝わってきました。
それと同時に思ったのが、悲しい時にも打ち込める物があるのはうらやましいと。
モローは悲しみを抱えながら絵に向かったのですが、その絵は今、こうして見る人に何かを訴えるような作品になっているのですから。
その他のモローの作品は、女性を描いた作品が多いとは言え、ほとんどが想像の世界の人物でした。
神話や聖書の中からイメージされて描かれた作品の中で、いくつもの女性像を描いているのです。
注目作品のサロメ
そして、今回の展覧会の1番の注目とも言える作品が《出現》
1876年頃サロメが踊りの褒美に求めたものは、洗礼者聖ヨハネの首だったー
世紀末のファム・ファタル像を決定づけた、モローの傑作。
引用:パンフレットより
『サロメ』とは 新約聖書に登場する逸話で、ユダヤのヘロデ王の義理の娘の名もサロメと言います。
《出現》はそのサロメの話の中の1シーンです。
モローは、この女性のサロメを様々なスタイルで何枚も描いています。
素描の作品も何枚もありますが、繊細で流麗な線の美しさに目が奪われます。
そしてサロメの表情には、美麗ながらもはかなさも感じました。
また、この《出現》は油彩画の上から線描が描かれています。
白っぽい線のデザインがそうなのですが、見事な建築装飾をあとから描いているのも見逃せません。
他の作品の見どころ
モローが愛した2人の女性にサロメ、他にも一角獣のそばでくつろぐ女性、ヘラクレスを支配した女性、ゼウスを誘惑したエウロペなど他にも多数の女性を描いた作品を鑑賞できます。
全部で約100点。(作品リストは161点ありました。)
また、会場内で流されている映像では、パリにあるギュスターヴ・モロー美術館も紹介されていて、その作品が展示されている様子も興味ある内容となっています。
モローならではの優美で神秘的な絵画の世界を、十分に堪能できる美術展となっています。
コラボのラテアートが楽しめるカフェ
美術館を出て、1つ上の階の「CIAO PRESSO」でギュスターヴ・モロー展とコラボをしているラテアートが楽しめると知り、行ってきました。
ケーキセットで注文できるカフェラテです ♪
一角獣が描かれていますね。^^
このカフェラテはケーキセットでしか注文できませんが、他にもお食事のメニューもあり、店内は広いのでゆっくりできます。
あべのハルカス美術館は16階。
外に出て景色も楽しめます。
この日の眺めもよかったです。
美術鑑賞のノートをつけるともっと楽しい
私は、美術鑑賞をしたらスクラップで記録しています。
ギュスターヴ・モロー展のページも作りました。
パンフレットから切り抜いて、チケットも貼って、印象に残った感想などを少し書きます。
作り方はこちら>美術館巡りがもっと楽しくなる【美術鑑賞ノートを作ろう】メリットあり!
最後に
ギュスターヴ・モロー展を鑑賞した感想を紹介しました。
ギュスターヴ・モロー展に興味を持ったのは、原田マハさんの『サロメ』という小説を読んでいたからです。
過去記事で、少し紹介しています。
>本と美術が好きな人におすすめ!【原田マハのアート小説8作品】
ひとつのことがきっかけで別のことに興味を持つ。
そして、自分から行動してみる。
又、違う興味が湧いてくる。
私にとって美術館は芸術と触れあえる大好きな場所です。
暑い夏には涼しいですし、おすすめです。
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