女人高野と呼ばれる慈尊院は、登山で高野山へ参拝するときのはじめの地とされています。
今でも、慈尊院から歩いて高野山を目指す人もいます。
私たちは高野山へお参りした時に、丹生都比売神社に寄り、そのあとに慈尊院へ訪れました。
丹生都比売神社からだと車で20分くらいです。
期間限定で走る高野山麓アクセスバスでも途中下車ができます。
慈尊院は弘法大師さまの母公のためのお寺で、世界遺産です。
そして、女性にとてもありがたいお寺です。
珍しい絵馬でお願い事をすることができます。
九度山に行くことがあれば、ぜひお参りしたい慈尊院を紹介します。
慈尊院は弘法大師母公のお寺でご利益たっぷり
慈尊院は和歌山県の九度山町にある、弘法大師さまゆかりのお寺。
九度山は、数年前に大河ドラマ「真田丸」が放送されていた時に、その名をよく聞いた人も多いと思います。
真田ミュージアムもありますからね。
弘仁7年(816)に弘法大師さまが高野山をお開きになった時に、庶務を司る政所として玄関口であるこの地に慈尊院が建てられました。
そんな弘法大師さまの姿をひと目見たいと母公(玉依御前82才)が香川県より参られたのですが、山上より女人禁制とされていたため、高野山に上がることができません。
母公の身を心配された弘法大師さまは、慈尊院に留まらせ、高野山より月に九度訪ねられたそうです。
それが、九度山という町の名前になったと伝えられています。
本堂・弥勒堂は弘法大師お母さまのお墓
承和2年(835)2月5日に母公は83才でこの世を去りました。
弘法大師さまは母公のためにお墓(弥勒堂)を建て、弥勒菩薩を安置しました。
本堂である弥勒堂(みろくどう)自体がお墓なのです。
そして、弥勒菩薩は母公の化身であるとあがめられ、高野山に上がれない女性の信仰を深めているのです。
なでると弥勒菩薩さまとご縁が結ばれるというみろく石もあります。
本堂前に奉納されている絵馬の形がわかりますか?
絵馬に乳房が付いている乳房型絵馬です。
女性の象徴である乳房をつくり絵馬にして奉納すると、願いが叶うと言われています。
子宝、安産、授乳、乳がん平癒などのご利益があるとされ、悩みを抱えた女性が訪れるようですね。
弥勒菩薩さまは秘仏で、ご開帳は21年に1度です。
調べてみると、1番最近では2015年にご開帳されていました。
では、次回は2036年でしょうか・・・。
パンフレットをもらってご利益参りしてみよう
境内ではいろいろなご利益がいただけるお参りの作法があります。
この作法については、パンフレットに載っています。
私は御朱印をいただいたときにパンフレットをもらったので、この作法には気づきませんでした。
参拝は無料で自由にできるので、パンフレットをいただく機会がない人もいるかもしれません。
境内のどこかにも置いてもなかったように思います。
慈尊院へお参りするなら、お声をかけてパンフレットをいただくといいですね。
修行大使(弘法大師)高野山案内犬ゴンの碑
慈尊院の近くに住みついていた、実際にいたゴンという名の白い犬。
高野山まで片道24キロを歩いて登る方が迷わないようにと、約8時間かけて案内してくれていた犬です。
誰が教えたわけでもないのに、道案内をしてくれるそうになったそうです。
参詣者から愛されていたゴンは2002年に亡くなりました。
弘法大師像の横に、ゴンの石像が載せられた「高野山案内犬ゴンの碑」があります。
弘法大師さまも2匹の犬に導かれたと言われていますし、高野山は犬とつながりがあるようですね。
境内にあるいくつもの見どころスポット。
それぞれのご真言があり、パンフレットに書かれています。
拝堂は参拝自由だからぜひ拝観しよう
弥勒堂の前に拝堂(はいどう)があり、自由に拝観できます。
拝堂の中にも、ご利益をいただける仏足や大黒さま、幸せの鐘があります。
写真撮影はできません。
慈尊院の御朱印
御朱印をいただきました。
とてもきれいです。
朱印に乳房絵馬もありますね。(*´ェ`*)
丹生官省符神社への石段
慈尊院の境内には丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)への石段があります。
私も登って、丹生官省符神社にもお参りしてきました。
慈尊院の案内
名称 | 慈尊院 |
住所 | 和歌山県伊都郡九度山町慈尊院832 |
TEL | 0736-54-2214 |
拝観料 参拝時間 |
無料、境内自由 8:00~17:00 |
アクセス | 海高野線「九度山」駅から徒歩20分 「橋本」「妙寺」駅よりアクセスバス臨時運行 |
公式HP | http://jison-in.org/index.html |
地図 |
2020年11月の情報です。
最後に
弘法大師さまの母公のお寺、女人高野の慈尊院を紹介しました。
パンフレットにお参りの作法が載っているので、いただいてからまわられるといいかもしれません。
私は、ひと通り見たあとにパンフレットをいただいたので、拝み方をわからずにまわっていました。
ご本尊の弥勒菩薩さまは秘仏で拝観することはできませんが、手前で手を合わせるだけでも、ありがたい場所ですね。
高野山情報、こちらもどうぞ。